2023.05.01AKKOのおすすめ

何年ぶり?ひさびさのボロネーゼ

お肉屋さんのマジック!

娘がエクササイズのレッスンに来てくれるというので、ミートソースでも作ろうと、
元町のUnionのお肉屋さんでのこと。
牛肉を買うなんて、もしかしたら何年振り。
最後に肉を買ったのは、お正月に鎌倉で鴨肉を買って以来。
 
赤身の牛挽肉を注文して、店の人が計りに乗せる。
あれ? 肉の色が、ショーケースのものと違う。
「すみません。脂が苦手なので。それじゃなくて。この手前の赤い方を。」
と言っても、店の人の顔は❓
トレーの肉を見せて、全て同じだという。
 
えええ!
「こちらからショーケースを見ると、全然違う色に見えるのよ! 」

きっとショーケースに《お肉が赤く見える》フィルターでもかかっているのかしら?
と、と聞いても回答はなかったので、調べてみた。
 
どうやら、お肉が《美味しそうな赤色に見える》蛍光灯やLEDがあるらしい。
赤くなるだけだと、白いトレーまでピンクに見えてしまうので、
その辺りを工夫したライト。
肉屋さんでは霜降り肉、お寿司屋さんではマグロ。これが美味しそうに見えれば、
売り上げが左右されることが多いので、色にこだわるのだとか。
 
そもそも牛肉は何色なのか。
まず、肉は処理の段階で血抜きされる。
赤っぽいのは血液ではなく、《ミオグロビン》という《筋肉色素の色》。
死後,酸素の供給が断たれた牛肉は、酸素がすべて消費され、
カットしたての牛肉は暗赤色や赤紫色といわれる。
それが、再び酸素に触れ、発色作用により、《鮮やかな赤》になる。
専門用語で、《ブルーミング》というらしい。
でも時間が経つと、ミオグロビンが酸化して褐色になってしまう。
 
暗赤色→鮮やかな赤→褐色という変化。
鮮やかな赤が新鮮かと思っていたけれど、ちょっと違った。
でも、スーパーマーケットで買うならば、新鮮なのは鮮やかな赤なのかもしれない。
 
これが、ハムやベーコンなどの加工品になると、《発色剤》が入る。
無添加ベーコンとかあるけれど、なんとも美味しくなさそうな色だ。
 
もとは長持ちさせるために、塩漬けにしたり燻製していたのがハムやベーコンだった。
昔、近所のレストランのシェフが
「うちのハムは添加物を入れないから、
1kgの肉からハムを作ったら目方が減っちゃうんだよ。
《添加物》を入れたら1kg以上のハムができるよ」と言っていた。
確かに、そこのハムは美味しかった。

ここまで写真もなく、よくぞ読んんでくださいました!
 
 

AKKO流ミートソース


 
そんなことを思い出しながら、ミートソースを作っていた。何年振りだろ。
AKKO流ミートソースは、牛挽肉を焦げ目がつくまでよく焼いて、
玉ねぎは入れずに、すりおろし人参を入れる。
これは、少食だった娘が、野菜も摂れるようにと考えてのこと。
ハンバーグにも野菜、お稲荷さんには春菊を入れたりして工夫していた《母の愛》。
 
今回も大量にできてしまったので、
半分を娘に持たせました。十分に二人分のミートソース。
 

 
玉ねぎを入れないのは、ハンバーグと同じ。
家庭的なつなぎ入りのハンバーグも美味しいけれど、
私の好みは、玉ねぎなしのハンブルグステーキ。
ステーキなので、牛肉100%をステーキのように焼く。
そう、以前に書いた『葉山食堂』さんのハンバーグと同じ。
 

自分好みを超えた焼き加減!絶品葉山牛のハンバーグステーキ

 
なんと、あの大好きなオードリー・ヘプバーンも、息子に作るミートソース(もしかしたらミートボールだったかも)には人参を入れるという話を読んで、とても親近感を覚えた。以来、食べ盛りの高校生になっても、ヘプバーン流に人参🥕を入れているので®️
 

 
 

「母、オードリー・ヘプバーンのレシピ」より(婦人画報)