2025.05.05AKKOのお散歩

ナガミヒナゲシの研究を誰かしてください!

オレンジ色のかわいい花なのに

この季節、4月から5月にはあちこちで目にするすっと伸びた薄オレンジ色のかわいい花。

名前は、ナガミヒナゲシ。
ケシ科の一年草。地中海沿岸の原産で、欧州、北アフリカ、アメリカ、西アジアなど
つまりは世界中のあちこちに分布している。
関東地域の自治体では、要注意外来生物として指定されていたりしていて、駆除の対象だ。
 
 
しかし、風に吹かれてゆらゆらと揺れる姿はなんとも可憐だ。
 
 
以前にも書いた、地獄草と呼ばれるスギナ や、咳止めになるヘラオオバコ、アトピーや湿疹によいセイタカアワダチソウのように、この花を見るたびに、この花にも何か効能があるのではないかと思う。
 
 
けれども、ナガミヒナゲシ日本では1961年に東京で初めて発見された外来種ということもあり、民間療法的な使われ方はない。
調べてみると、欧州では、field poppy(Papaver rtoeas)が、民間療法で、咳止めや鎮静作用、鎮痛作用として、花びらを乾燥させてお茶にしたりシロップにして飲まれてきたという。日本でも、虞美人草・コクリコと呼ばれるヒナゲシが、咳止めとして乾燥させた花を煎じて利用されたとある。いずれも、ナガミヒナゲシとは別な種類だ。
 
 

 
 
ナガミヒナゲシの花は、4枚又は5枚の花びらに隙間があるものとポピーのように花びらに隙間がないものと、2種類がある。
可憐な花が散った後には、根元が窄まった長さ2cmくらいの円柱形の果実ができる。
果実の天辺はアスタリスクのような模様があって、だんだんんと天辺の蓋のような部分が開いて(反り返って)きて、果実との間に幾つかの窓のような隙間ができる。
この隙間から、けし粒のような小さな種が、風に揺られるたびにこぼれ落ちる。
 
 


 
 
その種の構造を知らずに、家で写真を撮るために種をポケットに入れておいたら、
ポケットが種だらけになってしまい驚いた。種は庭に繁殖したら大変なので
十分注意して処分した。
可愛いいし効能があるかも、と思ってもいざとなると忌み嫌っている自分。。。
なんと一つの果実には、1600粒の種が入っているという。
 
 

 
 
このような雑草と言われ、忌み嫌われる植物は、研究対象にもされないため
成分や安全性のデータがない。
外来雑草の有効活用については世界的な潮流があって、生態系修復・土壌改良・染料・薬効利用などポジティブな研究も増えてきているというので、 ナガミヒナゲシにもまだ未知の部分が残されているのかもしれない。
 
 

先日、動物の能力を研究している博士たちのドキュメンタリーをAmazonだったかUNEXTで見て、人間の見えない紫外線や赤外線を見ることができる動物、人間には聞こえない超低周波の音を聞いたり、コミュニケーションする動物の凄い能力を見ていたら、
この地球でよりよく生きていくには、植物や動物たちと共存し合って、いろいろと助けてもらう方がいいんじゃないかと思った。
戦争なんてしている場合じゃない。
自然破壊して、ショッピングモールやレジャー施設を作っている場合じゃない。